2018.11.12

シックハウス症候群は突然やってくる

住まいと疾患

シックハウス症候群は、住まいの建材などが出す人体に有害な「揮発性化学物質」が、呼吸を通じて体内に入り、それに身体が拒絶反応を起こすことにより、発症します。

 

目がチカチカする、頭が痛い、身体がだるい、吐き気がするといった状態が常に続く、とても深刻な疾患です。「今まで平気だったから大丈夫」と安心はできないのです。突然症状がでることもあります。それはなぜかというと、誰でもある程度までなら許容できる範囲を持っているからです。

 

しかし、その許容範囲を超えると症状が出てくるのです。そして、この許容範囲には個人差があります。同じ家に住んでいても症状が出る人と出ない人がいるのです。今は平気でも、じわじわと確実に身体に蓄積され、様々な症状を発症します。そして、その症状が進んでひどくなると、非常に恐ろしい化学物質過敏症へと進んでしまうことがあります。

 

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人の身体をビーカーに例えた上の絵では、Aの正常な状態では、日々の生活を通じて蓄積された有害化学物質が体内にあるけれど、身体に全く異変が生じない程度にとどまっています。

 

人の身体には、有害化学物質を分解し体外へ排出する機能がありません。だから、日常的に有害化学物質を吸い込む生活をしているとやがて、身体が許容できる範囲を超え、頭痛、めまい、吐き気などの自覚症状が発生し、これが日常的に続きます。これがBの状態です。

 

さらに、有害化学物質の量が増えていくと、化学物質過敏症という、ごく微量の化学物質に触れるだけで上記の様な自覚症状が生じ、時には呼吸困難に陥るほどの深刻な疾患になってしまいます。

 

気が付いた時には手遅れになりかねないシックハウス症候群や化学物質過敏症。吐き気や頭痛、めまいの原因として特定しにくい分、見逃されがちです。だから、対応が遅れ手遅れになりやすいのです。

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