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子供の生きる力を育む[場]作りの達人たち

日本一のだがし売場-だがしで世界中の子供に笑顔を届ける(1)

2019.03.11

皆様こんにちは。

 

子どもの頃、家でもなく学校でもないどこか違うところに、「ここもわたしの居場所だな」って思えるくらいのお気に入りだった場所ってありましたか。今でこそ「サードプレイス」(家庭と学校・職場に続く第3の居場所)と言われるようになった大切な場所。

 

それは、近所の公園や空き地、山や小川など外遊びをしていたところだったり、市民センターや公民館、図書館というような公共施設だったり……人それぞれだとは思いますが、「駄菓子屋さん」を思い浮かべる人も多いかもしれません。

 

駄菓子屋さんイメージ(1)

 

駄菓子屋さんイメージ(2)

 

 

「小さい頃、10円を握りしめて近所の駄菓子屋に行き、〇〇を買うのが楽しみだった」「学校から帰ってランドセル置いたらすぐに駄菓子屋に行って、△△を食べながらカードゲームするのが日課だった」「古いお家のような駄菓子屋さんには大きなテーブルがあって、親が仕事でいない子たちと、そこでよく宿題していた」などなど…。

 

ご年配の方からは「私が小さかった頃は、広場に紙芝居屋さんが来て、紙芝居を読む前に駄菓子も配ってくれて、それを食べながら紙芝居をみんなで見るのが至福のひと時じゃったんよ」と教えていただき、(そういう原体験があるっていいなぁ)と思いつつ、「駄菓子」を核としたサードプレイスにとても憧れを抱いてしまいました。

 

「駄菓子」をキーワードにすると、どうしてそこまで郷愁にかられるのでしょか。大人になっても「駄菓子」をキーワードにすると、幼少期の楽しかった思い出も織り交ぜながら会話がはずみます。駄菓子は「体にいい・悪い、おいしい・おいしくない」というよりも、はるかに大きな心の栄養を担ってきたような気がします。

 

駄菓子は多種多様にありますが、数えるほどの種類の商品しか生産していない企業がほとんど。小さな会社が長年オリジナルの製法で大切に作ってきたものばかり。大手企業では決してマネすることができない製造ラインだそうです。こういう製造過程を知らなくても、日本人のDNAのなせるわざか!?大切にしたいと自然に思ってしまうのでしょうか。

 

私が住む瀬戸内市には「日本一のだがし売場」があります。

 

 

 

食品卸業を営んでいた()大町の代表取締役社長・秋山秀行さんは、長年日本での食料廃棄量の多さに憂いていました。まだまだ食べられる商品でも流通や小売りの関係で廃棄されてしまう。特に、お菓子は賞味期限が3分の1を過ぎてしまうと、小売りで販売されずメーカーに返却されてしまいます

 

本来「もったいない」を大切にしていた日本人として非常にやるせない!駄菓子は特に小さなメーカーが子どもたちのためにコツコツと製造しているのに、返却されても売るすべがない!まだ食べられるのに商品もかわいそう…それに、子どもたちにだって「もったいない」ことを平気でする大人たちの姿を見せたくない。

 

(株)大町の秋山さん

 

 

もともと子どもが大好きだった秋山さんは、社長に就任してから一大決心をし、会社の倉庫を大改造。卸だからこそできる販売方法で、大人も子どもたちもワクワクし、しかも「もったいない」が解消できる「人も商品も元氣がでる“日本一のだがし売場”」を作りました。8年前の話です。

 

1,000平方メートルを超える店内には、2,000種以上のお菓子でいっぱい。小さな子どもたちでも自分でお買い物ができるように、すべて10円単位で税込み価格。懐かしの駄菓子は今でも10円や20円で売られています。

 

 

※日本一のだがし売り場店内

 

「かつて、子どもたちは駄菓子屋で10円、20円のお菓子に夢中になっていました。そして、自分のお小遣いでも買えるからお家の人にもあげて、“もらって嬉しい、あげても嬉しい”笑顔の交換をしていました。“駄菓子と笑顔の交換”は、日本文化の一つだと思うのです。私は、そんな笑顔があふれる地域をつくりたいのです」と秋山さん。

 

ちなみに、312日は「だがしの日」。

 

今年も「だがしの日」発祥地である瀬戸内市のほか、昨年の西日本豪雨で甚大な被害を受けた倉敷市真備町、広島県呉市、愛媛県大洲市ほか11都府県13カ所で「だがしと笑顔の交換」イベントが開催されます。

 

この記念日は(株)大町さんが発案し、全国の駄菓子メーカーなどで結成された「DAGASHIで世界を笑顔にする会」が制定。日本の精神、文化が凝縮された駄菓子業界の活性化とDAGASHIを世界平和のキーワードとして世界中の人々に知ってもらうことが目的で登録申請。

 

312日とは、垂仁天皇に仕えた「菓子の祖」とされる田道間守(たじまもり)公が「お菓子の神様」になった日(命日)にちなんでおり、同公を祭る橘本神社(和歌山県海南市)宮司より助言をいただき、日本記念日協会に認定登録されました。

 

 

※上野動物園で開催されただがしの日認定記念イベントの様子。

 

 

※お菓子の神様/田道間守公

 

 

秋山さんの活動は、子どもたちの笑顔のため、会社から地域へ、地域から日本各地は、そして世界へと広がっています。次回は、秋山さんの活動と思いを詳しくお伝えします。

 

 

 

*サードプレイスとは。

アメリカの都市社会学者レイ・オルデンバーグ氏が1989年に発表した著書『The Great Good Place』内で提唱した言葉。自宅(ファーストプレイス)でも職場・学校(セカンドプレイス)でもない、自分にとって心地の良い時間を過ごせる第三の居場所を表します。