2018.12.15

目線が通る空間が子供の好奇心を育む。

子育てと住まいの設計

子供をじっと観察していると、様々な発見がありますね。こんなことに興味があるんだなとか、こんなことが出来るんだなとか、びっくりさせられることも多いですね。幼い子供の高い能力には驚かされることもしばしば。でも、全ての人が天才として成長するわけではありません。ひょっとすると生活環境の中で、何らかの理由で能力の成長を妨げられているのかもしれません。

 

それでは、子供の能力向上に資する住まいの空間構成とはどんなものか?これは難問ですが、目線が通る仕掛けを施すことがその一つの解決策であると言われています。

 

幼い子供は、好奇心が旺盛で新鮮な情報を様々に認知して学習します。特に目から入る情報が多くを占めるので、幼い頃から様々なものに触れるのがいいと言われてます。とすれば、室内空間も見通しがいいほど良いのかもしれません。室内は当然、外の景色も上手に取り入れると更にいいでしょう。

 

 

見通しが良い空間構成としては、吹き抜けやスキップフロアなどが一例ですね。上下方向の変化をつけることで、子供の動きも多様化し視線の変化も生じた結果、好奇心を刺激し、創造力を発揮させてユニークに遊びに熱中するでしょう。「あの向こうには何があるのだろう」という、子供の純粋な好奇心を大切にしたいですね。

 

間取りの制約で吹き抜けやスキップフロアが取れない場合は、階段を絡めて工夫できます。ジャングルジムへまっしぐらに突進するように、子供は縦方向の動きが大好きです。「遊び心地の良い」階段は、子供のお気に入りの場所となるでしょう。

 

子供の遊び場を大人が決めてしまうのは好ましくありません。好奇心をあおられる場所は、全て遊び場になります。家中を、子供を意識した間取りにする必要はありません。機能性や利便性を追求するのは当然の事だからです。でも、ちょっとした遊びのある空間があると、ワクワクする瞬間が子供に沢山生じるのではないでしょうか。

 

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