2018.11.20

子供部屋を考える。

子育てと住まいの設計

子供部屋の計画は、保護者の皆様の子育ての価値観に沿って計画することを、いつも心がけています。欧米では、子供の自立心を育むために、幼い頃から自分の部屋を与えるのが一般的。同じような価値観の親御さんも、多いですね。

一方で、子供部屋を与えるのは、できるだけ遅い方が良いとの考えの親御さんもいらっしゃいます。勉強したり、友達と遊んだりするのは、家族の居る場所。しっかりとコミュニケーションを取って育てたいというご意向の様です。

ただ、子供と言っても成人するまでの0歳から20歳までを一括りに考えるわけにはいけません。子供の変化に「しなやかに」応えられる住まいが、本当にいい住まいなのでしょうね。

このテーマを考えるにあたり、子供部屋に必要と想定される機能をリストアップしてみましょう。

・ 勉強や読書をする。

・ 就寝する

・ 自分の持ち物を収納保管する。

・ 着替えなどの外出の支度をする。

・ 友達と遊ぶ。一人で遊ぶ。

あたりが一般的でしょうか?それ以外にもご家族ごとに個性があるかもしれませんね。

子供部屋の計画にあたっては、先ずこのような機能をリストアップして、将来のお子様の年齢ごとに家のどこでどうさせたいかをマトリクス表記で見える化し、シミュレーションしてみると、間取りのアイディアがどんどん湧いてきます。

例えば、勉強や遊びで、なるべく子供と一緒に過ごしたいというご希望があるならば、リビング周りに子供のための場所を作ってあげるのもいいでしょう。広く取れるに越したことはないのですが、一人当たり3帖もあれば贅沢すぎるくらいです。

ただ、限られた面積制限の中でどうやってそれを抽出するのか?それは子供専用とはせずに多用途の場所にしたり、高さ方向でアイディアを駆使したりと、そこは設計者の腕の見せ所でもあるのです。

一つだけ言えるのは、勉強したり、遊んだりと、何かと忙しい子供達は、それらに思いっきり取り組める最適な場所を選びたい気持ちもあるはずです。そんな気持ちに応えられる器を提供するだけで、親の義務は果たせた事になるのではないかと思います。

後は、子供が勝手に工夫を凝らして、居心地の良い場所にするはずです。

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